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建築豆知識

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注文住宅を建てる際、家族みんなが快適に、そして安全に暮らせるために知っておきたい建築についての豆知識をご紹介します。

【第2回】シックハウスについて

今回はシックハウスについてのお話です。

日本で「シックハウス症候群」という呼称が使われるようになったのは1994年ごろ。病状が多様で、症状発生の仕組みなど未解明な部分も多いため、まだ医学的に定義された病名ではありません。

シックハウスの主な原因

1.住宅の高気密化による換気不足

冬の暖房効率(省エネ)対策が進められたことにより、住宅の「すき間」が減って換気量が減少し、汚染物質を外へ排出することが困難になったため。

2.汚染化学物質を放散させる「新建材」の多用

寸法の安定性(施工性・機能性の向上)、大量生産によるコスト削減などを目的に、汚染化学物質を含んだ新建材が多く使われたため。

3.生活様式の変化により、生活用品から放散する汚染化学物質の増加

家具、芳香剤、防虫剤、化粧品、ヘアスプレー、ドライクリーニングの衣類、タバコなどの生活用品が増えたことに加え、住宅の高気密、高断熱によるカビ・ダニが増加したため。

4.人のアレルギー体質が進行したこと

化学物質過敏症のひとつ、シックハウスは、体内に蓄積された化学物質がある限度を超えると発症するといわれています。発症するまでに蓄積される化学物質の量は、人によってさまざま。昔に比べて、大気汚染などにより体内に蓄積される化学物質の量が増えたことも、原因のひとつと考えられています。

また、体内に蓄積された化学物質は世代間で濃縮されると考えられており、新しい世代ほど少ない量でアレルギー症状になる可能性が高いといえます。こちらも、近年アレルギー体質の人が増えている大きな要因だと考えられます。

関連する法律やガイドライン

厚生労働省は、室内空気を汚染する化学物質のうちVOC(揮発性有機化合物)について、個別の室内濃度指針値を設定。建築基準法においては「クロルピリホスの使用禁止」「ホルムアルデヒドを含んだ建材の使用制限」「換気設備の設置義務」について、平成15年度より定められています。
また、WHO(世界保健機関)では、「空気質に関するガイドライン」を多種の汚染物質に関して示しています。

シックハウス症候群は予防できるのか

ここ数年の間に、社会全体にシックハウスに対する関心や理解度が高まり、現在では「シックハウス対策製品」以外のものを探すことのほうが難しいくらいです。

しかし、単に「ノンホルムアルデヒド建材」や「自然素材」を使用していればシックハウスにならないというわけではありません。工業既製品をまったく使わない住宅も不可能ではありませんが、予算や性能の面で現実的ではないのが実情です。

前述のようにシックハウス症候群は、いまだに原因が完全に解明されていないため、すべての人への100%の予防対策は不可能です。現時点でできる限り、シックハウス症候群になるリスクを減らすための方法を日々模索しています。

私たち設計者がおこなうこと

※設計時の注意

●プランニング

  • その土地の特徴(湿気の多い土地、風が抜けにくいなど)を考慮した設計。
  • できるだけ自然換気を得やすい窓、階段、吹き抜け空間の適切な配置。
  • 機械換気の適切な計画。
  • 住む人の生活習慣などを把握する。

●材料の選択

床、壁、天井材、内装材はもちろんのこと、下地や断熱材なども注意して選定する。
床下の防腐、防蟻処理についてはとくに注意し、現場で塗布する物より薬剤注入材など揮発性の低いものを選ぶ。

※施工時の注意

●現場の確認

選定した建材、施工材料が搬入され、適切な施工がされているか。

現場の確認 現場の確認 現場の確認 現場の確認

住む人に心掛けてほしいこと

ご自身でもシックハウスの原因を少なくすることは可能です。ちょっと手間を掛けることであなた自身や大切な家族をシックハウスの危険から守りましょう。

●ご入居の際の注意事項

  • 建物が完成に近づいてきたら、ご入居までの間も施工者にも協力してもらい、なるべく多くの時間窓を開けて換気するように心掛けてください。併せて機械換気設備による24時間換気も早目に行いましょう。
  • 特に家族にアレルギー体質の方がおられる場合は建物完成からできれば約1ヶ月くらい、室内の汚染物質を放出するための養生期間を設けてからご入居することが望ましいです。

●日々の生活での注意事項

  • 24時間換気は必ず常時運転し、併せて日中在宅の際にはできるだけ窓を開けて自然換気を行いましょう。
  • 風通しを良くすることや、掃除をこまめに行うことによってダニ・カビの発生の原因を抑えましょう。
  • 強い殺虫剤や防虫剤にもシックハウスの原因となる成分を含んだ物がありますので、ご使用の際は充分にご注意ください。
  • 量販されているような家具やカーテン・カーペットにはVOCを含んだ商品もありますので、ご購入前には注意して表示などを確かめましょう。

次回の建築豆知識をお楽しみに!

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